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今年も17日和楽備神社で「酉の市」が開かれ、農産物を求める主婦や
玩具を見て回る親子連れで賑わった。この日は干支では「寅」。いつからか、
「歳の市」と混同してしまったようだ。「酉の市」は日本武尊を祀った鷲神社で、
11月の酉の日に行われる祭礼である。浅草の鷲神社が有名だが、関東一円の
総社は埼玉県鷲宮町の鷲神社である事は忘れられているようだ。
「歳の市」は昔、正月用品を整えようと、農民がその年の収穫を持って市に
集まってきた事に始まる。蕨では中仙道で12月26日に大きな市が開かれて
いたという。
正月を前に、日頃口に出来ない高級な鮭や数の子と言った食材や、新しい
食器や道具などを手にする一年にたった一度の機会だった。商業の発達につれて、
市は専門化し、羽子板市やべったら市などが分化していった。
いまは百貨店やスーパーで、なんでもいつでも手に入る。が少し前までは、
大都会は別にして、どんな必需品でも年一回の市まで我慢せざるを得なかった。
そんな簡素な生活を思い起こすに良い時かも知れない。
ところで今年のように酉の日が三回ある年は火事が多いと云われる。
殺伐としたニュースが飛び交った今年、来る年の幸を祈らずにはいられない。
(ペン画は中央在住・丸山敏雄さん、句と俳文は廣田耕司)
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