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今年は猛暑だとテレビの天気予報のおじさんが言っている。気象庁の言うことは大概反対になるから、大したことはないかもよ、とヘソ出しの若い娘がうそぶいていた。
それにしても近ごろの電車の中にはおかしな人間がたくさんいる。シルバーシートはこれといった障害もなさそうな若者、中年が占領している。普通の席では詰めればもう一人座れるものを、隙間を空けて座ったり、さしてスマートでもない足を広げていたりするからどうにもならない。中には平然と携帯電話を掛けているバカもいる。
そして痴漢である。これがあまりにもひんぱんに出没するようになって、とうとう女性専用車両というものができた。しかし、痴漢が出るのも無理はないなあ、と思えるような格好の女性が多過ぎることも確かである。
どうにも理解しがたいのが、社内で化粧をする女性たちである。鏡を見つめて、膝の上に広げた化粧品を取っ換え引っ換え塗りたくる。ハサミみたいな道具で眉毛をそっくり返らせ、小さなブラシで黒いものを塗っている。終るとまた鏡とにらめっこ。こちらから見たところ、さしたる改善は無いようなのだが、満足したのか腕を組んで居眠りを始めた。
(大澤水牛、ペン画・丸山敏雄)
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